進撃の巨人

アニメ二期スタートが期待される漫画『進撃の巨人』

アニメ1期でファンを一気に増やした『進撃の巨人』が、今回私の選んだ作品だ。まず絵だが、女性視点から評価すると、ホラー調で暗い表情ばかりだったり、グロい表現があったりと、なかなか取っ付きにくい絵である。

私も1巻を読み始めた時はくじけそうになった。まず冒頭で主人公の母親が巨人に食われた時点で挫けそうになった。だが、巨人とは何か、どうして人間を襲うのか、人間はこの先巨人に討ち勝つことができるのか、といった謎が次々と浮上し、そのうち怖しい場面も我慢できるように読者自身が成長させられていった。

何人もの仲間の死を目の当たりにして、ますます巨人の駆逐を願う主人公の怒りが、この漫画の原動力となっている。がしかし、この主人公、自身が巨人化しうる特殊能力を有すせいか、なかなか従来の主人公らしい動きをしてくれない。主にストーリーを進めるのはその周りの仲間達で、主人公はその仲間達の筋書きに沿って動いていく。それもまた、読んでいて不思議な感覚を読者にもたらす。

話はそんな主人公を支える仲間達に移るが、皆どれも個性派ぞろいのツワモノ達だ。主人公より腕っぷしが強く主人公の為にしか動かないヒロイン、潔癖症で部下思いの兵長など、見ていて飽きのこない魅力的な仲間達だ。原作は現在月間少年マガジンに連載中だ。続きの単行本化とアニメ2期のスタートを心待ちにするばかりである。